「神の剱」についてよく考えてみよう。
古代日本の智、日本語のヒビキの神秘構造に触れ、今「古事記」に込められた真理の智恵を解き明かそうと奮闘中です。
では、ここから非常に緊迫した場面に進みます。
是に伊耶那岐命、御佩かせる十拳の剱を抜き、其の子 迦具土神の頸を斬りたまふ。
(「古事記」より)
父神が生まれたばかりの子神を斬った!!
という驚きが襲ってきますが、その前に「十拳の剱」とはどんなものかを考察してまいりましょう~
「御佩かせる(みはかせる)」とは、帯につける(腰に携える)という意味らしいです。時代劇なんかでみる「脇差状」に十拳の剱を携帯していたんでしょう。
「?????」
あれ、何の為に⁇
「この時の為」ではないだろう、、そう考えてこの事の意味も考えてみます。
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「剣名(神霊力名)」ではないってところが一つポイントです。
そして、古事記や日本神話に登場する「神が使う(振るう)剣」には他に
「八拳の剱」「九拳の剱」があることも超重要ポイントですな。
ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と
1・2・3・4・5・6・7・8・9・10
「や=8=数多の」を指し、「9・10=事・言が発生、異なる界(次元)に上がる」
となり「9,10」は「この世・この界とは別界への鍵」であることがわかります。
8=数多ならば、9=∞、10=「1と0~1=0」の領域ともとれますな。
ということで「十」が異界・別界(たぶん別天)の力・存在を表していると思われます。
では「拳」は何を示しているのか?
「十の拳」この界における伊耶那岐命の神霊力の全て+別界(上界)に広がる神霊力を巻き込んで、「その力を剱状にしたもの」が神の剱の正体なんだと思われます。
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故に、こう解釈することにしました。
”この界~別界(上界)に広がる根源の力・エネルギーを拳を握る様に「一点に集中・凝縮した」蔓状の気(神気)の塊=「十拳の剱」”
(つづく)