神でも「神避り(≒死)」によって姿形に変化が起きるのかぁ…
- 古代日本の智の探求
- 日本語のヒビキの神秘構造の探求
- 古事記の解読
この3つを三本柱とした「日本の智」探究をすべての日本人におすすめしたい私です。
趣味をお探しの方には「是非に」と推してゆきたいっすな。
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では、前回のつづきへ
イザナギ命が禁じられていた「黄泉の国の者となったイザナミ命の姿をのぞき見」した結果…真っ先に目に飛び込んできたのは、
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”うじたかれころろきて”
というイザナミ命の御姿だったのです。
現代語訳:蛆が湧いて群がりごそごそと音を立てて蠢いていた…
(‘Д‘)! 神様でも死後は体が腐敗してゆくの!?神の肉体も分解されんの!?
って驚きは置いといて~
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実はここの「うじたかれころろきて」の音に当てられている漢字は「こちら」なのです。
”宇士多加礼許呂々岐弖”
完全に「音に当てられた当て字」だと思われますが、一音一音にわざわざこれらの一字一字が選ばれ当てられている処にはきっと「意図」がこめられているはず。
- 「宇」=宇宙の宇、ウ声(はじまりの伊吹)
- 「士」=事(起こり・消滅する現象をいう)、小さな集団のトップ
- 「多」=多くの、比(対向発生)
- 「加」=加える、力+祈りの言葉=生まれる力・作用
- 「礼」=人のふみ行なうべき規範、礼儀・作法、贈り物、「禮」が元字で神に甘酒を捧げ幸福を祈る姿を表した字
- 「許」=許し、許可
- 「呂」=背骨、陰の音階
- 「岐」=分岐、二又に分かれる
- 「弖」=助詞の「て」~て
「宇士(うじ)」「多加礼(たかれ)」「許呂呂(ころろ)」「岐て」の四部からなる言葉かと思われます。
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- 宇士(うじ)=ウ声から事・現象の起こり(事のはじまり)が生まれ、
- 多加礼(たかれ)=正反に分裂・増殖し多くの神の法(宇宙の秩序)が生まれ、
- 許呂呂(ころろ)=「ころろ・ころころ」という回転・廻りの運動とその時に生じるヒビキ(音)
- 岐て(きて)=陰陽の二極の分岐が起きる
もしかして…「うじたかれころろきて」の時には、既にイザナギ命(陽)・イザナミ命(陰)の完全分離(陰陽の完全調和の終わり)が暗示されていたのではないでしょうか?
ここでイザナギ命・イザナミ命が夫婦として地の造化に関わっていた時の「陰陽完全調和」が崩壊し、イザナミ命(陰の力)に大きな変革が来ていることが記されているのかも。
(つづく)