私が日本神話に軽く触れた時やカタカムナでこの神名に触れた時には、この御名が示すことの重要性にまったく気付いておりませんでした…(悔やむ)
カタカムナの示しや、日本語の響きと神秘の造りに触れ、古代からの日本の叡智の伝承であろう「古事記」にやっと正面から向き合いはじめた私です。
神世七代の二代目となる「第七の神」の登場です~
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次に豊雲野神。
(古事記より)
このすがすがしい程にあっさりした記述は如何に?
たぶん、神の出現順と神名が最も重要な示しになっているということでしょう(^^;
第七の神は「とよくもののかみ」です。
この神名がどんな神霊力・何を神格化し示しているのか、を考えてゆきましょう。
一般には「豊かに立つ雲」の神格化だとされており、それが野を覆っているという感じででしょうか。でも「雲」にはもっと重要な意味があるのです。
第六の神が示した「常立した国」ですが、それが「豊雲野の大地」だという示しになっていると私は考えております。
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神名には「音のヒビキ」を優先し、そこに重要な意図を込めた漢字が当てられているようなので一字づつ意味を確認してゆきます。
- 「豊」=物事が十分に満ち足りて豊かであることを誉めたたえる意を示す美称
- 「雲」=天地の気が湧き出ているところに現れる造化のエネルギーの源泉に立つ湯煙(イヤシロチのサイン)
- 「野」=草や低木が生えている広い平地(植物が生い茂る広い平地)
”豊かに天地の気と造化エネルギーが湧き、満ちている植物生い茂る大地”が示されているのです。
これが第五の神によって定まった天(あめ)のウツシである「国(くに)という造化機関」の姿なのです。
更に興味深い話があります。
私が「古事記を読む」ために購入し、愛読しているこちらの本
新版 古事記 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)の解説によると
- 「雲」=虚空の象徴
- 「野」=台状の大地形成の象徴
で、どうやら「豊かな虚空のエネルギーを受け、形成された台状の大地の象徴」の神格化を示すのが豊雲野神ということらしいのです。
更に、「野」の意味を調べていた時に偶然知った興味深い話があります。
アイヌ語で「野」を「ヌブ」といい、「ブ」は声を呑んで発音するため→「野=ヌ」と声音表現では聞こえ、古語では「野=ぬ」と読むことのもとになっているというのです。
天のウツシの造化機関である「国」、その国は「豊雲野」状の空間場であるわけです。
そして「野=ヌブ」の音のヒビキを持つならば…「ヌチ=零雷(天之御中主の精神力)」の「ヌ」音のヒビキであり、エジプト神話における第一の神:ヌン(原始の海)の「ヌ」音のヒビキが「野」に込められているのではないでしょうか。
- 豊かな雲=豊かな虚空エネルギー
- 豊かな野=零場・根源・一元・大玄霊に繋がる大地
こういった状態(構造空間・場)にあるのが「国という造化機関」だよってことじゃね!?
そんなことを考えつつ先へ(つづく)