めっちゃわかりすいので、おすすめな映画です。
【映画ファースター~感想】
あなたは他人の悪をどこまで赦せるか?
善き人であるためには悪を赦し続けていかなければならないのか?
(この問いに、あなたは何と答えますか?)
そういったことを突いてくる映画です。
仁義誠を内に秘めた主人公故に、彼がこれまでに犯した悪行や現在進行中の「死の復讐」に対しても まったく彼を責める気は起きず、むしろ彼を応援していた私です。
これが私の本性だし、本音なんだと思った。
よくわからないのが「殺し屋・キラー」の存在です。
たぶん「殺し屋」という仕事に、金目的でもなく「人の命をわが手中に握っている」という支配感に酔っているというよりも 中毒になっているような気さえしました。
より手ごわい相手に対して執着心を見せていたから「死に憑りつかれている」というよりは「生と死の狭間の不安定感や緊張感に憑りつかれている」のかもしれない。
「あなたは悪をどこまで赦せるか?」を一番問うてくる存在は、「悪から心を入れ替え牧師になった」アイツだと思われます。私は率直に「人を殺して、仲間を殺して、金を奪ったくせに…ムショで心を入れ替えました、今では人を救っている」って云うアイツに「は⁉」って思った。
「今は善行に邁進してます」で過去の自分の罪から逃げ切ってるやないか~
あの時のことを悔いているなら、10年服役していた自分が裏切った仲間に会いにいって謝る機会はいくらでもあったやないか~それが「他人を赦せ」と叫ぶ牧師になって、新興宗教の教祖みたになって そりゃーないぜ~って私は思ったよ。
私はまったくアイツを赦せなかった、のですが…あなたはどうですか?
ただ、やはり死の復讐は終わり無く連鎖してゆくのですな。
人を呪わば穴二つはこの世の真実かもしれません。
その覚悟無くば「復讐」はできない。