なんかこのポスターは「スキャナーズ」に似ているような…
【映画 遊星からの物体X~感想】
恐るべき因果の法則!
彼らの受難を見ていると、「じゃぁ、どうすれば正解だったのか?」と考えてしまう。
ノルウェーの観測隊が氷の中に在った円盤を掘り起こした時から、
氷の下に眠っていた「それ」を持ち帰り、解凍した時から、
こうなることは「定め」られていたのかもしれない。
こんな事になる回避ポイントはあったんだろうか?
アメリカの第4基地のメンバーがあの犬を追ってきたノルウェー人を撃ち殺さず、まず話を聴いていたら状況はかわっれいたのだろうか?
もしかしたら、そもそもUFOが地球にやって来た約10万年前(原作だと約二千万年前)に起きるべきはずだったことが「止まっていた時間を動かした人間達」によって再び動き出しただけなのかも。
世界分岐ゴム紐理論を思い出した。
避けられない「起こるべき事」というのは定めとして「杭」がうたれていて、
その杭と杭の間(時空間)はゴム紐で繋がっており、ゴムを弾いて揺れ動く幅の分だけ
様々か線を描きたどれる可能性は広がっているが、必ず杭のうたれた「点」は通らねばいけない…
スウェーデン基地とアメリカ基地のメンバーが同じ道をたどったのも
「あれ」と関わることで発生した「定めの杭」のせいなのか?
短時間で同じことが2度起きたので、もしかしたら…「もっと長い尺のループ」も起こるべきことで杭うたれているのではなかろうか。
だとしたら、最後の「結局どっちが勝ったの?」の結果も透けて見えてくるね。
ただ、2回目にしてこの映画の楽しむ為の注目ポイントがわかった。
- 疑心暗鬼の心理戦と
- 謎の物体Xが「どんな生命体か」の把握
ここに「ゾクゾク」する映画なんやな。
たしか1回目の鑑賞の時は、そのクリーチャーヴィジュアルのデザイン・造形センスにただただ感心して見てしまってたぜ~
なかなかに高機能生命体で、侵食力も擬態能力も生命力もずば抜けているし
何よりも富江みたいな分離増殖できるところもキモ怖い。
どんな形状にあろうとも個にして全・全にして個で変幻自在だしよ~
最終的に本体が「血液」ってのもポイント高い。
富江が「美」の異様態で魅せてくるのに対し、Xはどこまでもグロテスク(醜)な異様態で魅せてくるんだぜ~人はどちらにも恐怖感と排除の念を抱くので「美醜」はそもそも「異物」を感じさせる「同じもの」なのかもしれない。