この映画は2008年のものです。
ランボー・シリーズでは20年ぶりの新作だったとか…
【映画ランボー 最後の戦場~感想】
物語の舞台となった「ミャンマー」その軍事政権下での国軍による国民大虐殺
これが過去のこと、と言えない現実があることを知り 、ランボーが「戦争は終わらない」といた言葉の重さに気付く…そんな今の現実とリンクする作品です。
この映画の中で、サラたち教会ボランティア隊の「ミャンマーの人達を助けたい」という高い志に対してランボーは「ミャンマーは戦場だ、行くのはやめておけ」とピシャリといっています。
更には「救いたいのは自分たちの心(偽善の自己満)だろ!」とも言っている。
神を信じる人たちが、兵力・軍事力・武力の前に無惨に惨殺され命をもてあそばれていく姿は目を逸らしたくなるが、これは実際に起きたこと・起きていることだということを忘れてはいけないんだ、と教えてくれる。
2008年にこの映画が描いた惨状が今は「平和」が訪れていることを願うばかりですが、
調べてみると、ビルマ⇒ミャンマー⇒2021年軍事クーデターと怒濤の歴史は今も続いており、この映画が描いた村の様子は過去のものではないようです。
と、映画の世界よりもリアルの方に思いが引っ張られてしまいましたが
ここで「ランボー」の方に話を戻しての感想を。
今までまともに「ランボー」シリーズみたことなかったんですが
ランボーの言葉にも行動にも「人間の現実・人類の歴史」が強く反映し込められていることを知り、あの乾いた眼差しになる所以が理解できた。
彼が人と社会の愚かさを渇いた眼差しで見つめつつも、自分の命を懸けて闘い他人を守ろうとするのは「己の心が叫ぶ誠」に従わざるおえないということなのでしょうか?
本当の戦争・戦場のリアルを知る者は「平和は幻想だ」と思っているのでしょうか…
この世のすべては強いられた幻想現実なのかもしれません。