プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【深夜映画部】「トランスワールド」考察~トムの罪と罰とパンドラの金庫の物語なのではないか?

お題「最近見た映画」

 

トランス・ワールド

トランス・ワールド

大変 評価の高い低予算映画「トランスワールド」

色々ネットにある感想も読んだのですが

私の解釈はまったく違うのでちょっと書いてみようと思います。

 

 

ネタバレ満載で進んでいくので

是非まだ見ていない方は

この先を読まずに先に作品を観てくださいね。

 

 ※プライム会員は特典で観られます

 

ホラーのようで謎解きサスペンスなんだと思う。

私の解釈はオープニングとエンディング前の唯一つながってる空間

はじまりであり終わりの「店&店の金庫」と2人の男が鍵となります。

 

よかったらそこに注意してみてね。

 

 

原題「Enter Nowhere」のあらすじ

トランス・ワールド

 

このポスターがなかなか内容を表現しております。

「あらすじ」を超ざっくり紹介します。

 

◆出会うはずのない3人の紹介

①オープニングに登場するコンビニ強盗カップルの女ジョディ

②森をさまようサマンサ

③森でサマンサが出会った青年トム

 

◆森の中の小屋で偶然出会った3人の奇妙な関係

車の故障やトラブルだったり

遭難し森の中の小屋にそれぞれにたどり着いた3人

 

サマンサとトムの車までの道は確認済まのですが・・・

この森から出られないことに気が付く3人

小屋を背にまっすぐ進んでも必ずこの小屋に戻ってきてしまうのです。

まさにポスターに描かれた小さく閉じた世界のように。

 

どの方向に進んでも必ず小屋に戻るのです(;;)

 

◆突如現れたドイツ兵士により3人の関係が明らかに!

(超ネタバレ)

①ドイツ兵士だけがこの小屋のある時空の本物の住人で

⇒サマンサの父だったのです。

 

父がここで戦死したことで

サマンサと母は貧困生活に陥り

母が再婚したことで母娘は疎遠となります(;;)

 

②サマンサは実はジョディの母であり、

この時妊婦サマンサのお腹にいる子がジョディだった!

 

サマンサは出産と同時に亡くなり

父親も戦死してしまい

ジョディは父方の祖父母に育てられますが

そこでは虐待され、今では彼氏と強盗・ドラッグ生活(;;)

 

③トムは・・なんとジョディの息子だったのです!

トムの母(ジョディ)は強盗殺人罪で獄中でトムを生んだ後

処刑されてしまいます。

そのためトムは孤児院で育つのですが

そこの神父に虐待を受け育ったため・・・・・

 

この小屋にきてから3人共

夢で自分の死に際を見ているのですが、

トムは神父を殺し自分も銃で自殺してしまいます。

 

◆この不幸な未来を今変えよう!

3人はこの不幸な人生とその終わりを回避しようと

悲劇のループのはじまりであるサマンサの父の戦死を防ぐことにしました。

 

何としても彼を戦死させない為に

彼が空爆で亡くなることを知っている3人は

森から脱出を試みた時に見つけた防空壕

彼を非難させようと奔走します。

 

ただしサマンサの父は英語が通じないため

3人が何者か知らないし、

自分の兵士としての戦地での任務を邪魔してくるので

終始イライラしており

あるときもみ合ってジョディを銃で打ってしまいます。

 

ジョディの命が消えそうになると

その息子であるトムの姿が透明になり消えていきます。

 

サマンサは娘ジョディを救うためにも

今は父を何としても救うことに!

 

 

はじまりのコンビニに戻ったジョディ

 

ジョディは「はじまりのコンビニ」に戻っていました。

ダメ彼氏と強盗に押し入って店主を銃で撃ったあのコンビニに。

 

ジョディにとってあの小屋の世界での出会いのはじまりは

このコンビニだったのです。

 

レジの金をとった後、

店主に銃を向け「金庫も開けろ!」と言うのですが

店主は確信に満ちた落ちついた目で彼女をみながら

「やめておけ」と言うのです。

 

そしてこの店主の肩を撃ち金庫を開けた時に

瞬きと同時に「小屋につかまった」のです。

 

瞬きと同時に今度は戻ってきたジョディ。

なんと強盗の時のジョディではなく

優しい可愛い雰囲気のお嬢様になっている!?

 

ジョディはこの店で買い物をし、

自宅に戻ります。

到着した自宅は海沿いの豪邸!!

そしてポーチには海を見ながら佇むサマンサの姿が。

家テーブルにあった新聞によれば

サマンサの父・ジョディの祖父は戦後は慈善家として有名になったようです。

 

母と娘は救われたのです。

戦死しるはずだった祖父も。

 

でもトムは???

実はここ!「トム」の正体と役目がこの作品の鍵であり核だと私は思っているのです。

 

 

コンビニでジョディがすれ違ったカップ

お嬢様として戻ってきたジョディが

はじまりのコンビニを出た後に・・・

実はかつての彼氏とその新しい彼女とすれ違っているのです。

 

そしてカップルはジョディと入れ違いで店に入り

かつてのジョディとまったく同じに強盗を働くのです!!

 

新しい彼女はジョディと同じく

店主に金庫を開けろと銃を向けます。

店主は「やめた方がいい」とここでも落ち着いて忠告します。

でも彼女は金庫を開けてしまうのです・・・・。

 

トムもまた父のせいで起こる不幸の連鎖を断ち続けている!?

この映画の中で

小屋世界の影響を受けずに

現在リアル空間の中で不変な人物が2人いるのです!

 

その2人は現実リアルタイムの世界でループしています。

  • コンビニの店主と
  • トムの父であるカップル強盗の男

 

コンビニ店主は地獄の門番のような存在だと私は思っていまっす。

金庫が異空間への扉で、それはトムの贖罪の間へとつながっている。

 

この映画を見た人の多くは

3人の中で未来を変えて幸せに暮らす

サマンサ&ジョディ親子だけのエンディングにザワっとしています。

 

トムは???

 

トムの父である強盗男が違う女を連れていることから

ジョディとあの男の関わりが立たれていることから

「トムだけ消された」という意見もあるようですが

私はまったく違う解釈をしています。

 

それはトムが2重の罪を背負っているからです。

  • 父親代わりだった神父を殺したこと
  • 神父を殺したこと
  • そして自殺したこと

2重の「父親殺し」の罪(父親かわりと聖職者)と自殺という

信仰や宗教観でも最も重い罪を重ねてしまっているのです。

 

だからこそ私はトムはあの空間で

自分の父の女であり将来の自分の母を救い続けているのではないでしょうか?

ジョディの息子というよりも強盗男の息子なのかも・・・。

強盗殺人の罪で自分を産んですぐに処刑される母を救い続けているんだと思う。

 

だからあのコンビニではトムの父のカップル強盗シーンが

ループしているんでしょう(;;)

トムの父は実は連れの女に撃たれて殺されるのです。

そうつまりジョディは強盗彼氏と店主を殺した罪で処刑されるのです。

 

トムは同時に父も救っているのです。

トムとトムの父はループの中に閉じ込められていることで

同時に救われているんでしょうね。。。

 

トムぅーーーーーーー(;;)

ちなみにトム役を演じているのは

クリント・イーストウッドの息子さんでイケメンです。

 

 

時空を超えた母娘と父息子のお話

なんだかんだで

血のつながった数組の親子が

協力し合って救いあうお話だったよ。

 

肉体をもった自分の物質的幸せではなく

母と父を救い続けることで

魂としてとどまっているけなげな息子に泣ける(;;)

 

全てを知っていて

見通しているような

コンビニ店主の深みのある目が!!!

この世の人でない感満載です。

 

伏線のちりばめ方や

3人が自分たちの違和感に気が付く展開も

脚本と役者の演技が素晴らしいので観てみてね。

 

 

 

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