この経済ドキュメンタリー番組が攻めてて面白い!
第1話「マネーロンダリングの手引き」のラストの着地がエゲツナイ
ということで
早速、勇猛果敢に私も見どころレポ②を
書いていこうと思います。
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番組ホストのカル氏が100万ドルの現金をカバンに詰め込んで
世界を移動!
マネーロンダリングに関わる現場に行き
関係する人物たちにガチインタビューする
ドキュメンタリーはハラハラする展開に加速していきます。
- 現金100万ドルを持って米国銀行窓口で預金しようとした結果
- 元FBI捜査官が語ったマネーロンダリングの3段階
- これほど規制がある中でどうやってマネーロンダリングを?
- 不動産投資や競売ビジネスで金をモノに変えて隠す
- 今日のポイント:形を変える
現金100万ドルを持って米国銀行窓口で預金しようとした結果
番組が用意した100万ドルの現金が入ったカバンを渡され
「実際に100万ドルをマネーロンダリングしてみよう!」
と、指令を受けたカル氏。
ここでいうマネーロンダリングは
”出所不明の合法金にする”という意味
まずは米国銀行窓口で100万ドルの現金を預金してみることに。
窓口の女性に「ココにある現金100万ドルを預金したい」と話すと
女性はカル氏を警戒した様子でこういった。
- 1万ドル以上は報告書を書く義務があること
- 報告書内容は連邦政府にも報告
- ここでカル氏が預金するのをやめてもSAR(疑わしい取引報告)を政府にする
と、面倒な事になりカル氏退散。
窓口の女性がカル氏を怪しんだ最大の理由は
「100万ドルのお金を何で得たお金なのか?」という質問に対し
彼が「空から降ってきた」と言ったからです(^^;)
この発言がなくとも
「大金の現金を持ち歩いている」というだけで
政府に報告するんですって。
つまり、銀行では
「怪しい取引、人物、金」は全て政府に報告されるということ。
法律がなかなか厳しいようです。
そこでカル氏は「そうだ!法律をつくる場に近づいてみよう」と
ワシントンへ
元FBI捜査官が語ったマネーロンダリングの3段階
ワシントンへ飛んだカル氏が訪ねたのは
元FBIで今はマネーロンダリング対策に取り組んでいる
ケリー・マイヤーズ氏
FBIで犯罪を追ってきた彼は
金融調査もプロなのだ。
なぜなら「犯罪には必ずお金がからんでいる」
だから全ての犯罪捜査で金融調査を行う為です。
カルが彼に「マネーロンダリングがどう行なわれているか?」訊ねたところ
ケリー曰くマネーロンダリングには3段階あるという。
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- PLACEMENT(預入)
- LAYERING (分別)
- INTEGRATION(統合)
この3段階
◆1.PLACEMENT(預入)
犯罪者が違法に入手したお金を金融機関に持ち込み預金すること
f◆2.LAYERING(分別)
預金した現金を複数の口座間で動かすこと
お金の出どころを追跡しにくくするため
◆3.INTEGRATION(統合)
様々な口座を通過したお金を銀行から引き出して
合法的取引に使うこと
この中で「2.分別」が一番難しいという。
金融機関への預金を通知する法令があるから
FINCEN(金融犯罪捜査網)に引っかからずに
巨額のお金を金融機関に預金するのがポイント!
これほど規制がある中でどうやってマネーロンダリングを?
銀行窓口でも
ケリー氏の話を聞いても
金融機関に怪しまれずに預入するのが至難の技
法令で厳しく監視されているからだ。
カルは率直に「How?」をケリー氏に訊ねてみた。
そうすると意外な答えが・・・
「私なら現金のみを扱うタクシー会社を利用する」
【理由】
政府がその日の乗客数を把握するのは困難だから
(政府や周囲に気づかれないで好きに動かせる数字を持つことがポイント)
だから別にタクシー業じゃなくてもいいのよ
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現金だけ扱う会社の合法的な収益に混入させて
汚れたお金を金融システムに潜り込ませる
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会社の経営者として毎日銀行に現金を預金しに行く。
そのうちに銀行スタッフから「毎日預金に来る人」として認識され
怪しまれないようになるという。
私が「意外な答え」と先にいったのは
昔からある古典的な「ごまかし方」だなと思ったからです。
でも自分の会社を持ち、会社の数字を動かせるようになり
毎日銀行に通い信頼を得るようにするという方法には納得。
アナログだけどアナログの世界で「怪しまれない」ってところが鍵なのですな。
不動産投資や競売ビジネスで金をモノに変えて隠す
番組がふざけてつくった偽CM
「資産コンサル~マネーロンダリングの手引き」によれば
3つの方法をザックリ紹介してたよ。
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現金ビジネスの他には
◆不動産投資
汚れた金をまずは不動産にチェンジ!
そして数年後に売って現金にする。
不動産を売って手にした現金はもう合法マネーやで☆
◆競売でアートビジネス
自分で競売ビジネスをはじめればとても便利。
自分が胴元のカジノも同然なので
もともとアート作品の価値自体が謎な分
操作しやすいのだ!
「すごい才能を見つけた」とか言って高く売る。
更に自分もアート作品を買って、数年後にまた競売で売ればいい。
とにかく汚れた現金を何かモノに変えて
その後それを売って再び現金に換えれば
手元に戻ってきた現金はキレイな合法マネーだってよ。
と、いうことは・・・・
金持ちたちが不動産をバンバン買っている姿を見て
「金持ちになるには不動産投資だ!」とか
真似しちゃうと痛い目に合うわね。
だって彼らがマネーロンダリングに「現金化」するために
現金隠しに形を変えてるだけの不動産を
「買わされるカモ」にさてれしまうかもしれんやないか!?
競売ビジネスも同じ闇を持ってるやないかーっ
どうりでそんなに謎に芸術作品が高額取引されるわけや!
1枚の絵に何十億って・・・そういうことか。
今日のポイント:形を変える
「現金からモノへ形を変えて価値を保存」
「価値を保存したモノを売って綺麗なお金を手にいれる」
汚れた金をキレイな金に混ぜて見えたかを変える
アナログな世界で人からの信用を得る
悪党とは・・・ずる賢いけど・・・頭いいな。
これを「賢い」とほめたくはないが頭いいな。
実体よりも「どう見えるか」であり
表面上のつじつまが合っていればいいのか・・。
次回はコカイン・マネーに関わった
マイアミの弁護士のお話を聞きましょう~
では、また。
世界の権力者が寵愛した銀行 タックスヘイブンの秘密を暴露した行員の告白
- 作者:エルヴェ・ファルチャーニ,アンジェロ・ミンクッツィ,橘 玲
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