今回の見どころは「ハリーの審判」です。
ここに共感するか、モヤッとするかは「あなた次第です」。
【映画ダーティハリー4~感想】
「誰もが責任を逃れ、正義が負ける時代に我々は生きている」
では、正義を信じる者たちは傷つけられ汚され続け生きるしかないのか?
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ここまでが「彼女」の叫び。
これが、たぶん彼女が描いていた(色を似り重ねていた)油絵のタイトルなんだと思う。ムンクの叫びに似たタッチは「彼女の叫び」を表現してたんやな…
今回はハリーの追う悪と犯人が複雑に絡み合っております。
警察や法が裁かぬ犯罪者(加害者)を被害者が討つことは「悪」なんでしょうか?
正当防衛とはどこまでが認められた範囲なんでしょうか?
人生と家族を踏みにじられた「彼女の復讐」にハリーはどう審判を下すのか。
ハリーにはブレない「義」を感じました。このぶれない義は「誠」に通じるんじゃなかろうか。
司法も国家勢力・組織も「その機能を果たさなくなっている」ならば、
誰もが責任を逃れ、正義が負ける時代に生きる我々はそうするべきかのか。
倫理なき者は「人・人間」とはいえぬのではなかろうか?
人でないもの、人間でないものに人権はあるのだろうか?
倫理なき犯罪者・加害者は社会にとって「害獣」ではないのだろうか?
山から街におりてきて、畑を荒すからと駆除される害獣と何が違うのか?
姿形ではなく「本質」でみるべきなのかもしれません。
そんなことを考えさせられる映画でした。