プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【映画部】「赤の涙」感想:軍事独裁政権に対抗した若者達に行なわれた拷問と暴行の実話

お題「最近見た映画」

 

1975年軍事独裁政権下のウルグアイで起きた実話

人は権力を後ろ盾に、ここまで残酷で非道な行いができるのか・・・と思う

と同時に「アブグレイブ刑務所」での虐待・暴行事件を思い出した作品です。

 

 

映画「赤の涙」を見た時に

どこかで・・これによく似た惨状を見たことがある・・と思った。

それはTEDでみた「悪の心理」の講義で観たアブグレイブ刑務所と同じだった。

 

時代も国も超えて

同じことが起きている。

ということは人間だれもが

「これほどの悪を内包している」

可能性が高いんだろう。

 

この映画を見てから

再度「悪の心理」の講義を視聴してみたが

もの凄く大事なことが語られている!

と以前よりも事の重大さに気がつけました。

 

◆まずはこちら映画「赤の涙」をどうぞ

 

赤の涙(字幕版)

 ※Amazonプライムの視聴リンク

 

では映画感想日記書いていきます。

 

 

映画「赤の涙」のあらすじ

 

1975年 軍事独裁政権下のウルグアイ

この独裁政権に対抗し活動していた若者たちの実話に基づく衝撃の物語

 

当時学生運動に参加していた21歳のリリアナは

誘拐・拉致監禁同然で政府に検挙され

兵舎に連行されてしまう。

 

リリアナが連れて行かれた14番兵舎では

目を疑うような惨状が広がり

捕まった者たちは全裸にされ拷問や性的暴行が繰り返されていた。

男も女も関係なく、昼も夜も場所も人目も関係なく

拷問や暴行は行なわれた。

特に夜には「自白や捜査」という建前も無しに

ただただ兵士たちの欲や快楽を満たすために暴行が行なわれた。

 

そこでの10か月に呼ぶ拷問・暴行の日々に耐え

刑務所に送られ1982年6月に出所する。

リリアナは逮捕当時1歳になる息子がいたが

親権は奪われ、息子とは疎遠になってしまう。

 

そして2010年の息子の結婚式に参加したリリアナ。

当時の仲間たちとも再会し

ある動画の存在を知り、再び仲間たちと闘う決意をするのです。

 

それは取り戻しつつあった息子との縁や絆を

また自ら手放すことになりかねない決意でした。

でも彼女が戦う理由こそ「息子や孫たちのため」なのです。

 

権力に正義と心意気で向かっていった若者たち

権力は彼らを「テロリスト」と呼び、若者たちは罪人となります。

何が正しくて、どうすべきだったか?ではなく

「こういうことがかつて実際にあった」と目をそらさずに見るべき映画です。

 

では、私の気になったポイントを書いていこうと思います。

 

14番兵舎で行われた拷問・暴行・蛮行

これが壮絶な状況なのです。

映画「ホステル」などよりももっと残虐に思えた。

 

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連れてこられた若者たちは全裸にされ

手首を縛られ吊るされます。

そして熱した電気ゴテ(鉄の拷問棒)で

肌を焼かれていくのです。

 

頭に袋を被せられ

裸で吊るされっぱなしの者も大勢いるという異常な空間。

コンクリートの床には血と汚物が・・。

 

拷問や暴行を行っている間は

兵士たちが爆音で音楽をかけるのです。

悲鳴をかき消すように。

 

後ろ手に縛られ

頭に袋を被せられたまま

汚いマットレスが並んだ地下で

夜を過ごします。

 

でも夜になると酔った兵士が

自分の楽しみ・快楽のためにやってきて

男女関係なく性的暴行を毎晩毎晩繰り返す。

 

みんな全身傷だらけ、血だらけ

昼も夜も悲鳴が響き渡ります。

 

兵舎には専門の医師がいて

囚人たちが死なないように健康状態が管理されており、

死なないギリギリまでの拷問を日々続けるのです。

 

何もかも失ったリリアナと息子の30年

 

美人で賢く、良家の娘だったリリアナ。

息子もいて何不自由ない生活がいくれていたであろう彼女。

 

反政府軍団、テロ集団の一員として逮捕され

拷問・暴行に耐え1982年に出所後は

国を離れカメラマンとして成功を果たします。

 

仲間との連絡もとりあい

今はみんな穏やかな日々を取り戻している。

 

ただリリアナの息子は母を赦しも受け入れもしていなかった。

結婚式には呼んでくれたし、孫が生まれる知らせもくれたが

それだけ。

積極的に会いにきたり、連絡をくれたりはしないのだ。

 

息子には母が理解できなかったんだろう。

1歳の息子を捨てて反政府活動に励み

捕まって罪人になった母。

もちろん、母のせいで罪人の子となり辛いことも多かったようだ。

 

でも息子の結婚と孫の誕生で

ちょっとだけ母と子の関わりを取り戻しつつあったリリアナは

また闘いの決断をする。

これが息子とその妻を動揺させ、ふたりの怒りをかうことに。

 

ある動画をきっかけにリリアナ達はメディアの前にでる

2012年

ある動画がネットで話題になっていた。

平和維持軍の兵士が少年に暴行している動画

 

兵士たちは自分たちで撮影し

自ら投稿しているのだ、笑いながら。

 

誰が投稿し、この兵士たちは誰なのか特定できるのに逮捕はされない。

30年たったのに同じことが行なわれている!

 

「報いは受けさせる」

そう宣言してリリアナ達当時のメンバーが立ち上がった。

 

彼女たちは主要なメディアの前に立ち

記者会見を開いたのです。

当時、誘拐同然に連れ去られ

14番兵舎で行われた蛮行を世に明らかにし

当時の大佐や少佐や自分たちを襲った兵士を

実名で訴え、訴訟を起こしたことを宣言したのです。

 

当時、兵士たちが正義の名のもとに行なっていた

蛮行が国民の知るところとなった。

そしてこの会見ではじめて母の身に何が起きていたかを息子は知った。

 

「世界に発信」することで権力に隠れた悪と戦う

権力と力に負け

何もかも失い破壊され

30年かけて再生したリリアナ達は

当時の正義の闘いの最終戦に挑むことにしたのです。

 

今は世界中の目がある。

権力を盾に蛮行をはたらく悪に世界中の目を向けさせる。

この戦い方はイスラム国と闘うラッカの青年たちと似ている。

 

 

dokujyolife.hatenablog.jp

 

 

dokujyolife.hatenablog.jp

 

この会見により

息子の気持ちに大きな変化が。

それが母子の関係を大きく変える事になります。

 

自分が正しく生きたのなら

恥じないで堂々と本当にあったことを語るべきなのかも

しれませんね。

 

人の心に刻まれた屈辱は30年経っても消えることはないのです。

 

善人と悪人の差「悪の心理」:2003年アブグレイブ刑務所

www.ted.com

 

善人と悪人の差は無いのです。

善人が悪人になり、悪人がまた善人になる。

 

善と悪は人間の陰陽

 

人は置かれた環境で変わる。

権力はシステムの中にあり、

システムが個人が堕落する状況をつくり出す。

 

そのシステムとは法や政治や経済や文化的背景

 

この動画で講義をしてくれているのは

この本を書いた教授です。

 

ルシファー・エフェクト ふつうの人が悪魔に変わるとき

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映画にもなったオックスフォードの心理実験に関わっていた教授

 

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イランのアブグレイブ刑務所でアメリカの憲兵たちが

行なった蛮行を自分たちが形態やスマホで撮影していた写真が

スライドで流されます。

 

この映画で見た状況とそっくりなのです。

人が権力や力を盾にした時

ここまで非道になれるのか!?と驚くのですが

こういった悪の種は私の中にもあるということを

肝に銘じて種が芽を出さないようにシステムや環境に

気をつけようと思います。

 

正道を生きるってホントに難しい。

でも武士道で外道にならぬよう頑張ってみます。

 

では、また~☆

 

 

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