国力とは結局は国民力なので「人口が多い」「人口が増加している」というのは
その国が「パワーみなぎる強い国」である証拠。
そんなパワーみなぎるインド12億人の食の変化が
世界の食に大きな影響をもたらす可能性が・・
ということで
「今既に起きている変化」を見ていきましょう。
なかなか鬼気迫る状態なのです、私達への影響が・・。
私が観た今後訪れる世界の食糧危機の問題を
「今、世界の食糧生産現場で何が起きているのか?」という面から
追ったドキュメンタリーがこちら
⇓
今日は肉好きな人は知っておくべき「世界の食」の変化に触れていきます。
- 「100億人の食糧危機」ここまでのおさらい
- 人口12億人を超えたインドの食事情
- インドに入ってくる養鶏業者、西洋式農法
- インドで生産された鶏肉の行先
- インドの12億人が肉を好んで食べるようになったらどうなる?
「100億人の食糧危機」ここまでのおさらい
かなり鬼気迫る今の現状を
知ることができるはずです。
今日は「肉」世界の食肉がどうなっているのか?
どう変わっていくのか?
を見ていこうと思います。
肉好きな方は知っておいた方がいいですよ。
人口12億人を超えたインドの食事情
インドはベジタリアンの多い国。
人口の40%は全く肉を食べないと
ドキュメンタリーでは語られています。
私が観た1日10万食を無料提供している
インドの寺院のドキュメンタリーでも
確かに食材は野菜と穀物ばかりでした。
⇓
ベジタリアンが多い理由は
- 宗教上の理由で牛や豚を食べない
- 鶏肉やマトンは食べられているが値段が高め
このような点が大きく作用しているようです。
でも今、インドの食肉文化が大きく変わりはじめているというのです。
肉を食べる人が増えてきている!?
インドに入ってくる養鶏業者、西洋式農法
土地もあって
労働力もあって
競合がいない
生産コストが抑えられる
となればどうなるか?
もうお分かりでしょう(^^;)
肉を大量消費する先進諸国の食肉産業が
自分たちの生産方法を携え乗り込んでくるんです!
◆ドイツから養鶏業者がやってきた!
彼らが持ち込んだ西洋式農法・生産法により大きな変化が!
ドキュメンタリーで取材されたインドの工場の現状
- 週700万頭のチキンを出荷
- 世界で10番目の出荷量
- インドではトップ
- 1997年から急成長をはじめ、多くの農家が参入しはじめている
- 毎年20%の成長率
ドイツ企業と提携し、彼らの持ちこんだ生産システムを
受け入れたこの工場経営者はインタビューでこう語っている。
「25年前に創業した時は10~20羽の鶏を売るのも難しかった。
今は100万羽近い鶏を毎日生産し完売している」
急激な変化だと思いませんか?
「売れる」という基盤ができたことで
彼らは世界でも有数の「生産力」を手にしたのです。
それが今のインドにあるんです。
※ここポイント!
インドで生産された鶏肉の行先
■問題です
インドの この工場で生産される週に700万羽の鶏肉は
どこで消費されているのでしょうか?
(ヒント)
- インドの人口の40%は全く肉を食べない
- 25年前は1日10羽売るのも苦労した
- 今や1日100万羽の鶏肉が完売する
- 鶏肉大好きな国ってどこ?
もう、わかるね。
⇓
【答え】インドでの消費は少ないが、
アメリカが大量に消費する
アメリカの国内で消費される
もしくはアメリカの食品企業が加工販売するための
安くて美味しいチキンを生産しているのです。
古くからの先進諸国の
安くて美味しい肉の大量消費を支えているのは
インドをはじめとする他国というコトは・・・
インドの12億人が肉を好んで食べるようになったらどうなる?
インドの人々が牛や豚を食べないのは
こうした宗教上の理由が大きいのですが
この理由をよーくみれば
ということではないか!?
しかもインドの人口における信者その割合は
⇓
人口12億人で計算してみると
鶏肉をたべていいのは12億人なのだ。
そして西洋式の食肉大量生産システムのノウハウも
工場も今のインドにはある。
もし今は肉を食べていないインドの人たちが
肉を好んで食べるようになったらどうなると思いますか?
国内で大量生産・大量消費のサイクル循環が円滑に回るようになって
国内循環で閉じてしまったら??
人口増加の勢いも
経済成長の勢いもあるインドが
鶏肉販売をあげていったら?
私たちがスーパーで安く肉を購入できる環境を維持できるでしょうか?
こうして食糧問題を見ていくほどに
自国での食のサイクルが非常に大事というコトがわかります。
輸入に依存する怖さが。
できることから何かはじめないと。
とりあえず日本の食生産者を応援するためにも
国産の食材をもっと意識して買おうと思います。
2050年には100億人になると思うと怖い(><)
食糧サイクルが小さく閉ざされていく予感。
では、また~
次回はインドに養鶏システムを持ちこんだ
ドイツの西洋農法をチラッと(手短に)覗きつつ
世界中に持ち込まれた西洋式農法の現状をお伝えします。
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